集団的自衛権から集団「安保」(多国での軍事力による支配)へ

1 ,今、安倍政権の関心は、 集団的自衛権から集団「安保」に完全に移っています。そして安倍首相の関心は、もっと先にあって、参議院選挙で大勝して、日本の外交・軍事行動の妨害物の憲法9条を改正することです。

    ジャーナリストの 池上 彰さんは、既に、今年の2月の段階で「安倍政権の関心は、集団的自衛権から集団『安保』に移っている」と明確に指摘されています。  (「安倍政権のホンネ③ 集団的自衛権の次は集団安保だ ーー日本は危険になるのか、安全になるのか池上彰のこれが「世界のルール」だ。』 (文藝春秋社刊)
    では、安倍政権のホンネを考えてみましょう。
 
 2,  まず、集団「安保」及び集団的自衛権の違いから考えてみます。
    集団的自衛権とは、「日本の同盟国が、他国に攻撃されたら、日本が攻撃されたものとみなし、その侵攻国を日本が攻撃できる」というものです。
 
   これに対して、集団「安保」とは、一般的には、「他国を侵略したりして平和を乱した国に対し、国際社会が団結して制裁すること」を言います。本来、平和を乱したか否かを決めるのは、「国連安全保障理事会」ですが、平和を乱したか否かの認定も日米NATOなどが行う。
 
  集団「安保」では、「日本や「同盟国」が、侵攻侵略されるかどうか」関係なく平和を乱したと認定した「国」に対して軍事的制裁を加えること、そして日本が、米国と協調して軍事力を背景に世界秩序形成に関与するということです。 いわば、一種の世界秩序形成支配関与権です。
   
 日米安保条約に基づく集団「安保」は、「 日米で軍事力を背景にして、秩序形成・維持を目指す」ということです。
     
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    昨日(2015年11月 4日)のニュースを見て、安倍政権にとっての課題は「集団的自衛権ではなく、集団『安保』が、喫緊の重要課題だ」 と改めて感じました。
 ところが、このニュースは『集団安保』という観点から、明確にされず、相変わらず、先日来の集団的自衛権の枠との関連でボカされています。
   読売新聞の一面の見出しも、「グレーゾーン」問題になっています。
  これが 、今の日本の《中核の外交・軍事問題》❗️です。
   今、日米による秩序形成・維持は、「検討」の段階から「計画の策定」の段階に入っています(日経新聞)。
 
  集団的自衛権の問題(いわゆる安保法制の問題)は、あるところ、今までの議論してきた仕組みを拡大し法制化して明確化しただけ。自衛隊の活動・軍事行動が法律化して文句でないようにしただけとも言えます。つまり形式的法治主義を貫徹しようということです。
 
 
  これに対して、集団『安保』の問題は、他国のよる「侵攻侵略」のない状況の下での、いわゆる「グレーゾーン」が、含まれ、表立っては、決まってない。
  集団『安保』は、これから決めることで、既に答えが出ていた集団的自衛権の問題よりも、今の日本にとっては、「深刻で、大事なこと」なのです。日本「国家」「社会」を一層、軍事・暴力装置で囲い、世界的に軍事優先のシステムを作る流れの中におくことです。
 
   徴兵制や集団的自衛権の合憲性よりも、外交戦略、軍事戦略では、「日本国」の将来をこれから決める深刻な、重大な問題です。
 
  しかし、その重要性、深刻さが、スルーされてしまっているように思います。
  「サヨク・リベラル」はもちろん、日本の中枢部の人の中でも、そうではないか、と思います。
 
   まず、安保法制に反対してきた勢力は、安保法制廃案や、来年6月の参議院議員選挙での議席確保に目がいっています。
 現段階での、政治の全体の流れ、国際情勢、特に日米安保の現段階、そして憲法改正(特に憲法9条改正)という最重要課題から、目を反らし、「安保法」廃案の空騒ぎになってしまっている。
 
    安倍政権(特に安倍首相自身や外交・軍事担当者)は、
 
「「安保法制」は、《小さい問題》、《クリアーし易い課題》」と考えていたのではないか、と思います。  むしろ大事なのは、集団安保とその妨害物の憲法9条の改正こそが、緊急、必須の課題だ❗️
だから、これこそ静かに穏やかに、騒ぎにならない様に、じっくり、国民に見えないように、しくじらない様に上手くやろうぜ」と考えていたはずです。
  なぜなら、集団的自衛権の問題、安保法制の問題は、あるところ新味がないのです。
《今までの軍事・安保の枠》をキレイに国民に示し、日本は、こんなに防衛されているんだ、こんなことができるんだ、というメニューを示しただけに過ぎません。
  
    ですから、「サヨク・リベラル」が、相も変わらず、「徴兵制が来る」と騒いでも、安倍政権には、痛くも痒くも無かったのです。
却って、無害な論点にかかずらわって、国会審議時間を空費してくれるのは、ラッキー、ぐらいです。
 「サヨクは、また、オオカミが来た、って言う、例の架空の・嘘バナシを、やってるね〜」と、政権は思っていた筈です。
 
   確かに、勇ましいことが好きな議員が、以前、「徴兵制が必要、日本人にとってこの国を守る決心と気概こそが大事」ということを、本に書いたりして、物議を醸し出していました。
   ところが、 安倍首相や外交・軍事担当者・官僚は、 「そんなことで、国会審議時間を空費して、憲法学者さんが騒いでくれれば、  真の論点からハズレ、目眩しになるから、却ってよかった」 「(審議)時間つぶしになって、よかった」 と考えていた筈です。
(多分(笑))。
 そして、 安倍首相が、「徴兵制は、憲法違反になるから、もともとヤル気は無い」って、言えばすむ。 安倍首相自身、「憲法を守る」良い人アピール出来るし、こんないいことは、ありません。
 
    あとは、体力勝負(笑)でイイよ。
 
  弁護士出身で優秀な女性議員さんが、こんなことを知らない筈ないんです。  だから、勇ましいことを、目眩しで言ってただけ。 女性週刊誌が、聞きに来てくれれば、宣伝になって、ラッキー。
 
⒊ 日米の「集団安保」について。
    ここが、ホンマルである以上、この内容を確認検討しましょう。
  日米による「集団安保」というネーミングは、国際法上の厳密な用語法からは、不正確です。
  しかし、「日米の共同運用」という、分かり難いネーミングよりも、いいかなぁ、と思います。
 
   まず、この内容として、平時において、日米の軍の作戦を共同にすることです。
 
以下、日経新聞11月4日から、引用
 
①  あらかじめ関係府省や自衛隊、米軍ごとに担当者を決めておき、事態発生時に素早く集まり、
    連絡を取り合うようにする。
 ②  関係府省はこれまで外務、防衛両省を想定していたが、必要に応じて国土交通省厚生労働省
     加わり、大規模災害での日米協力なども円滑にする。
③  自衛隊と米軍の共同作戦計画をつくる新協議機関「共同計画策定メカニズム」も立ち上げた。
    共同計画は日本有事や周辺事態、グレーゾーン事態などの際の作戦や部隊の展開などを盛り込む。
        (引用終わり)
                                                                  
つまり、
 「同盟調整メカニズム」を作り、
  ア)   ①平時、
          ②日本への武力攻撃に至らないグレーゾーン事態、
          ③日本有事の緊急事態
              という全部の段階における、
              日米の軍事行動の調整の枠組みを新設。
 
  イ)   自衛隊・米軍の幹部による「共同運用調整所」を設ける。
         陸海空軍の協力については陸海空の軍の代表による「各自衛隊および米軍各軍間の調整所」
        を設置する。
 
     
 
集団安保の実体
     平時からの日米の軍同士の一体活動‼️
 
参照
  こういう事態の共同対処
 
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