〈稲田朋美・自民党政調会長〉政治思想の形成と実践

 
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引き続き稲田朋美氏(自民党政調会長)について検討する。
稲田朋美氏に関する一番の疑問は、稲田朋美氏が、なぜ『右翼』と呼ばれるに至ったかだ。
 
ご本人は、「右翼」と呼ばれるのは、「違和感があり」不本意だそうだ。
だから稲田朋美氏は、なぜ今の『思想』を持つに至りその『実践家』になっのたか、と問い直そう。
 
ご本人の言葉で確認したように、稲田朋美氏は、元々「おてんば」な「お嬢様」で、「青春を謳歌」する高校生・「女子大生」(早稲田大学法学部)。
そして、大学卒業、普通の優秀な司法試験受験生、司法試験合格、弁護士、結婚、子育て、ご夫君と共に弁護士事務所開設。
 
30代半ばまで、ご本人は「ノンポリどころか、歴史問題にも政治も全く興味がなかった」という。
「弁護士になっても、いわゆる「イソ弁」として、こき使われていましたから、政治に関心を持つ機会もなかった。」
ところが、
「思想」形成期および「実践」の開始
これらがいつ頃かはご本人が明確に述べられていないので、ハッキリしない。
(1)まず、稲田朋美氏は、その「夫」の稲田龍示氏(弁護士)に影響を受けられたそうだ。
夫は、大変な保守派であり民族派」で「そんなこと結婚するまで知らなかった」。
そして、夫と独立した法律事務所を開設して、「依頼者もたまにしか来ないので」「時間だけは、あったので夫が愛読していた産経新聞や雑誌『正論』を読み始め」さらに、「夫の蔵書を通じて(政治に)関心を高めていった」という。
(2)「決定的だったのは、三十代も半ばを過ぎてから、深夜にテレビで何気なく見た、東京裁判の記録映画」だったそうだ。
「職業柄『どういう裁判なの?』という程度の関心で見ていたが」、
「衝撃を受けたのは、東条英機元首相を担当していた清瀬一郎弁護士が、《敗戦国の弁護士でありながら》」、①この裁判所には、管轄権がない、②罪刑法定主義に違反する、という「根本的な《異議》を堂々と主張していたことです。」
(3)そして、「東京裁判の記録映画をきっかけに近現代史に興味を持ち始めた」。
    稲田氏は、「東京裁判の欺瞞に気づき」、その象徴が「南京大虐殺」だ、と確信するに至った。 「その頃、自由主義史観研究会」に入会された、という。(*1)
(4)「『正論』の読者欄に投稿するようになった」と言う。どんな内容の投稿をされたのかは、語っておられませんが。
(5)高池勝彦弁護士の誘いを受け東京地裁に係属中の「李秀英裁判」に参加。(「平成13年の夏」)
(6)平成14年春、小泉首相の靖國参拝に対する「人権訴訟」で「靖國神社を勝訴させるために補助参加人」の代理人として申し立て。(大阪靖國補助参加訴訟)
(7)「東京日日新聞の戦意高揚のための創作記事がもと」で日支事変中の「百人斬り」名誉毀損訴訟で「裁判闘争に明け暮れた」。
(8)平成16年産経新聞紙面批評欄、17年同紙「正論」欄執筆者、「論壇デビュー」。(*2)
自分で論壇デビューとか言うかね〜。えらいんだ。(笑)_| ̄|○
 
 (*1)稲田朋美『私は日本を守りたい   家族、ふるさと、わが祖国』(PHP研究所刊。2010年7月7日発行)
p24によりかえるが、補足。
(*2)上記p29。
 
文藝春秋』の「この語り」および稲田朋美氏の著書『私は日本を守りたい    家族、ふるさと、わが祖国』を読むと、一言で言うと、言葉の軽さばかりが、気になります
また、ご自身が、自己の思想形成を開始されたのが、30歳代半ばからだそうです。
それまでは、「ノンポリどころか、政治、歴史問題も、何も考えることなく」と言われている。
なるほど、子育てに忙しく「子供に小学、中学受験させたり、空手ママとして二人を全国大会に連れて行ったり」されていたそうです。
しかし、そもそも、夫が「民族派、保守派」だということさえ知らず結婚されるのでしょうか。夫と結婚するに当たり、相互の思想、存在意義、社会での役割、弁護士としての任務、役割、夢、生きがいなど、語り合わなかったのでしょうか。
人生をかけ、生きて生き抜いていくのに、随分安直な結婚をされるのですね。その程度の「闘い」なのでしょうか。
他人の結婚および結婚観に何かを申し上げるつもりはありません。
しかし、国家主義愛国主義靖國神社護持、ないしは日本主義というような生き方をかけ、命さえもかけ、戦おうという決意と国家への愛が、果たして本当にあるのか、私には、疑問です。その程度のもの、なのに、勇ましい、口先だけの金切声にしか聞こえない。
稲田朋美氏の発言思想に内在性を感じられない。
実際、あなたの言葉は、こころに届かない、うわべだけのモノだから、例えば、渡部昇一氏に訂正されている発言があります(「特別座談会 新世紀の靖國神社を考える」(司会小堀桂一郎稲田朋美渡部昇一高森明勅の対談)。小堀桂一郎渡部昇一編『決定版  全論点  新世紀の靖國神社』(近代出版社、2005年10月17日  第一刷発行。p638、2カ所)。
 
また、例えば、「私たちが生きていられるのは、国のために命を捧げた多くのかたがたの積み重ねの上にあります。」と稲田氏は、言われている(上記p649)。
しかし、前の方で見たように、あなたは戦後民主主義のおかげで自由にお嬢さんでいられ、就職難とはいえ、憲法14条に守られてきた。
あなたのムスコが、まず、徴兵されないのは、なぜ⁇
国を守る闘いに、どこに、行ったのですか?
 
 
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稲田朋美氏の著書と『文藝春秋』誌8月号