〈陸上自衛隊の元東部方面総監〉ロシア武官に内部文書を譲渡した。==泉・元陸将のスパイ活動が明るみに出ている。

泉一成・元東部方面総監(64歳)が、退職後に自衛隊の資料(教本)をロシア大使館駐在武官に渡していたという。(11月21日の読売新聞、毎日新聞産経新聞NHKニュースの各情報を総合した)。
警視庁公安部は、この情報漏洩行為を、自衛隊法の守秘義務違反として書類送検するという。
また、 中谷防衛大臣は、捜査に協力すると述べている(11月22日、毎日新聞)。

この問題の本質は何か。自分なりに考えてみたいと思う。

元東部方面総監・泉一成氏は、自衛隊のためにロシア軍の情報を収集していたのではないか。
要は、泉一成は、ロシアに情報提供していたのではなく、日本サイドが、ロシアに対して、スパイ(情報収集)をしていた、と考える。
自衛隊の情報収集の過程で泉一成氏は、ロシアの陸軍大佐(情報機関情・軍参謀本部情報総局(GRU)所属)である、ロシア大使館の元駐在武官と接触し、 内部教本を渡し、気をひいた。しかし実は、ギブアンドテークの関係だろう。
確かに、ロシア・サイドも、スパイ活動をしていたかもしれないない。
しかし、日本・自衛隊サイドもロシアに対して、スパイ活動・諜報活動、もう少しカッコ良くいえば、インテリジェンス活動をしていた。ところが、そのルートを使う必要がなくなった、あるいはロシア側に裏切られて、そのルートが使えなくなった。また、日本サイドが裏切ったのかもしれない。または、泉氏またはその周辺でなんらかの不都合があったためにスパイ活動が中断させられた。そのために警視庁公安部を動かして、この情報を表沙汰にした。

このように考える理由は以下からだ。
①譲渡したとされる文書(内部資料)の教本は、自衛隊の売店で手に入るようなものだったとされていること、すなわち秘匿性が高くない。率直に言って、この本がはたして秘密と言えるのか。

②今自衛隊陸上自衛隊も含めて対中国、北朝鮮に目が向いているはずだ。ひょっとすると泉は、ロシアの駐在武官と、第三国の情報情報交換をしていたのかもしれない。

③そもそもこの事件の実行行為、2013年5月のことだ。ロシアの元駐在武官は2013年5月に帰国している。こんな前のことをほじくり返して書類送検しようとしているのは、何らかの意図がある。このルート自体はある所、終わっている話ではないのか。日本・自衛隊自衛隊の内部さらに警視庁公安当局。さらに安倍首相周辺。何らかの意図があると考えるのは当然だろう。

④この元東部方面総監・泉一成氏は、スパイ、諜報活動の実情について、知悉しているはずだろう。
また、自分の行為が自衛隊法、国家公務員法守秘義務違反に当たることは、当然了解してたはずだ。
それにもかかわらず、泉一成氏は、ロシアの武官に対して、内部教本を渡し、さらに電気製品を贈っている。それに対して泉一成氏は、金品などを受け取っていないという。

⑤マスコミ世論が情報漏洩事件として仕立て上げるとしても、泉一成は、日本・自衛隊のためにやった立派な人ということで、支配層の中では「賞賛」されこそするが、非難されない。

⑥ロシア対するメッセージ。ロシアのプーチン大統領と日本の安倍首相の会談は、年内になされないようだから外交上大きな問題にならないだろう。これを出すのに、外交当局・首相周辺にとって悪くないタイミングだ。

⑦さらに興味深いのは、この陸上自衛隊元東部方面総監の秘密漏洩行為についてのマスコミの取り上げ方だ。
まず、読売新聞だけが現時点において泉一成という実名を出している。他の新聞は実名を出していない。犯罪行為に対して厳罰を課せと言っている産経新聞は、実名を出していいはずなのに、隠している。
つぎに、産経新聞は、この問題についてあまり盛り上がらないようにしてるように感じる。
本当に「悪いヤツ」なら、産経が煽らない筈がない。
また、NHK は、実名を出さず当たり障りなく報道している。
他方、毎日新聞は堀智行、町田徳丈記者の署名入り記事で、正確な情報提供をしている。(なお、私は毎日新聞に敬意を表する。)

2chなどネットを見ると、このニュースは、今のところ盛り上がらないように感じる。どこかでコントロールされているのか?

では、日本民衆の1人として私は何を教訓として得るべきか?
いま日本においては情報戦が繰り広げられている。
日本の為政者、マスコミ関係者は、自衛隊(事実上の軍)の動きについて正確な情報提供をしないようにし、報道しないようにしてるとしか思えない。
国民に対して自衛隊、軍事情報の提供は 十分になされていない。
一方民衆の側では、デモなどの街頭行動が、集団的自衛権がらみで多少なされている。しかし、自衛隊、日本の政治中枢が何を考え、計画し、行動しようとしているか、十分に考えられているとは思えない。
今リアルの自衛隊が何を考え何を計画し行動しようとしてるか、はっきりと見つめる必要ある。
国家は、国家機関は、嘘をつく。東北の大震災に際して、東電原発において、うそや、でたらめが、伝えられていた。「専門家」というヒト達は、アブナイ、ヒト達だ。(東大の先生はもとより、原子力委員会も)。
まず、よく見たい。よく知りたい。

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泉一成容疑者(元陸上自衛隊東部方面総監):右側