《教科書謝礼問題》公平な営業活動の確保という名目で教科書選定に介入、思想統制

「教科書謝礼問題」が今朝の新聞で取り上げらていた。
この問題は、一見すると教科書会社と一部の校長らと「癒着」の問題のように見える。「不公正」な取り扱い・営業活動が教科書採択現場でなされているかのような印象を受ける。
したがって文部省によって「公正」「公平」な流通という経済的・営業の自由を確保するという対策がとられることになったという。

しかし、この問題は果たしてそのような教科書会社の「不公正な」営業活動の問題なのか。
教科書採択に現場で関与しているのは、校長だ。学校の中では、管理職だ。しかし、同時に実際に教える教師と近い場所にいる。だからどうしても教師集団の意思・意向が反映される部分がある。日本右派勢力、文部省としては、そのような現場の意思関与を排除したい部分がある。

また問題は、歴史戦というイデオロギー攻撃を行なっている勢力の教科書採択が進んでいない点にある。「国民教化」、「国家中心主義」、「戦争賛美」、「愛〈国〉」というイデオロギー教育の受けがあまりよくないからだ。また、このような政権サイドのイデオロギー攻撃に対する反撃もいろいろな形でなされているからだ。

そこで文部省、支配勢力は特定の教科書採択を目指すために、この機会を利用しようとしている。
この教科書選定問題は、一見、テクニカル的に思える。
教科書の中味が一定の方向に進められるというなら、反撃しやすい。みんなの関心を呼びやすい。
また、校長という管理職に対する応援団は、本来なら文部省である。教組ではない。文部省が自分の身内を切り捨てながら、自己の政策を推進するところにポイントがある。管理職程度なら、切り捨てごめんというとことだ。もっと上の利益《国家主義的教科書》の採用こそ、かれらにとって重要だ。だから、この教科書謝礼問題なるものを利用した。

産経新聞を見れば明らかだ。
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左翼・自虐的「歴史教科書」の氾濫 生徒らに「中韓との歴史戦に負けよ」と教えていいのか(岡山学芸館高・清秀中学園長 森靖喜)』

自虐史観に毒された従来の歴史教科書

 なかでも子供たちに最も大きく深刻な悪影響を与えてきたのは歴史教科書で、20年前まではすべての教科書が明治維新以来、日本はアジアを侵略し、朝鮮の女性を強制連行して、従軍慰安婦にしたなどといううそを記載し、必要以上に日本をおとしめる自虐史観に毒されていた。生徒たちは自分たちの父祖がそんな残虐行為をしたと教えられ、日本が愛せなくなり、他国の生徒と比較し、「愛国心」「自己肯定観」が極端に低くなった。

 それを見かねて平成8年に「新しい歴史教科書をつくる会」が設立され、共産主義自虐史観に毒されない中立の立場から教科書を作り始めた。その流れを引き継いだのが、自由社育鵬社である。その育鵬社が全国22都府県、31自治体、600校で使用される。

 歴史7万2千冊(シェア6・2%)、公民6万5千冊(5・6%)となり、前回の採択から約1・5倍に増加した。マスコミもその増加振りを報道し、一応、幅広い支持を獲得したといえる。とりあえずは「良し」としたい。しかしながら、中学生一学年は約116万人。90%以上、100万人以上の中学生が以前と変わらぬ自虐的歴史教科書で学ぶ。


育鵬社教科書のシェア拡大に期待

 さらに驚かされたのは、今回初めて歴史教科書の出版に参画した「まなび舎」の教科書を、国立大学の付属中学校である東京大学付属中等学校・筑波大学付属・奈良教育大学付属、私立の名門校である慶応大学付属中学・独協大学付属中学・麻布中学大阪桐蔭中学などが採択している事実である。

 この「まなび舎」教科書は、今までのものよりもさらに左翼的・自虐的で文科省の一次検定に不合格になり、訂正して合格したいわく付きのものである。上記の中学校はエリート養成校であり、有名校である。20年、30年後の日本を背負う中学生に、中国や韓国に「日本は悪い国です」と謝罪し、両国との歴史戦・情報戦に負けなさい、それが人道的で人権を尊重する正しい態度です、と教えるのである。

 考えてみればこんな恐ろしいことはない。個人的には育鵬社に20万冊以上、シェア20%以上を期待していたので、少し残念な結果ではある。

 岡山県の公立中学校での育鵬社自由社教科書の採択は依然としてゼロ。安倍政権教育委員会制度の改革で『総合教育会議』が新設され、首長が教育委員会と基本方針を話し合うことが可能になった(それまでは首長といえども、教委には口出しできなかった)。

しかし、左翼・組合は抗議行動が派手で、マスコミも応援する。選挙を気にせねばならない首長の立場は理解できるが、首長に信念・危機意識が欠けていたのではないか。保守系首長にはもっとしっかりしてもらいたい。新聞報道などで右翼の教科書と偏見を持っていたにもかかわらず、実際に育鵬社教科書を読んだ首長は「これ、ちっともおかしくないね」という返答だったと、育鵬社の関係者から聞いている。(この記事は、平成27年9月17日付岡山県版)

     

 森靖喜(もり・やすき) 昭和16年、岡山市生まれ。明治大学大学院卒業後、43年から金山学園(現・岡山学芸館高校)の教諭、岡山市教育委員長などを歴任。現在は岡山県私学協会長、学校法人・森教育学園理事長、岡山学芸館高校・清秀中学校学園長、教育再生をすすめる全国連絡協議会世話人。専門は政治学。

(引用終わり)

校長と教科書会社の不公正な営業活動の問題ではない。国民教化、思想統制の問題だ。有効な反撃を!