〈「非政治的」というイデオロギー〉政治的中立性、そして思想の自由。

教育の《政治的中立性》という「イデオロギー」。これで教師に何も言わせない。教員が「君たちは戦争行くかも知れないから、よく考えて」と言ったけで非難される❗️これでは対話も教育も成り立たない。

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讀賣新聞 7/13

中学教諭、授業で『与党3/2をとったら君たちはは戦争に行くかもしれない』と言った。教育の中立性侵害だという。


参院選期間中の7月5、6日、名古屋市立中学校の50歳代の男性教諭が社会の授業で「与党の自民・公明が議席の3分の2を獲得すると、憲法改正の手続きを取ることも可能になる」「そうなると、戦争になった時に行くことになるかもしれない」などと発言し、その後、生徒に「誤解を与えた」と謝罪した。
教育委員会などによると、教諭は1年生6クラスの授業で、参院選や「18歳選挙権」に言及。「将来、徴兵制の問題も出てくるかもしれない」「韓国のように一度軍隊に入る国もある」「みなさんも18歳までまだあと5年あるが、よく勉強して」とも話したという。
 保護者らを通して発言を確認した市教委は「教育基本法で求められている政治的中立性の観点から不適切」と同校に連絡。教諭は7日、各クラスで「具体的な政党名を出して、誤解を与える話をしてしまった。挙げた例がよくなかった」と謝罪した。
参院選期間中の5、6日、名古屋市立中学校の50歳代の男性教諭が社会の授業で「与党の自民・公明が議席の3分の2を獲得すると、憲法改正の手続きを取ることも可能になる」「そうなると、戦争になった時に行くことになるかもしれない」などと発言し、その後、生徒に「誤解を与えた」と謝罪したという。

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参議院議員選挙に際して『教育現場での政治的中立性』 について、自民党所属の衆議院議員・木原みのる(熊本1区選出・46歳)は、ツイッターで、このように発言している。

cf.👉木原みのる議員のHPhttp://www.kiharaminoru.jp。👉自民党の宝、木原みのる | 小坪しんやのHP~行橋市議会議員)

 

 f:id:pikoameds:20160713055940j:image

木島みのる議員の発言はどこが問題か。
まず、Donさんのコメントの再掲から。
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由々しき事態ですね。
 この議員の経歴を見ると、「国語国文科卒」となっていますね。「国語国文学科」ではないかと思います(https://www.waseda.jp/fedu/edu/about/overview/)が、まぁ、それは良いでしょう。 例えば、中学生が「国語」の授業中、木原先生に「先生、ボク将来、先生のような「国語」の教師になりたいので調べてみたのですが、大学の中には「国語国文」となっているところと、「日本語日本文学」となっている学部学科があって、これがどう違うのか、どうしてなのかが分からないのですけど、教えてもらえますか」と尋ねたとします。木原先生は、どんなふうに、まったく「政治性」抜きに「国語・国文」がなぜ「日本語・日本文学」に変わってきているのかということを説明してくれるのでしょう。
 また、熊本出身の議員のようですが、熊本の中学校で授業中に生徒たちが熊本弁で話していたら、教育実習に来ていた大学生の先生が、「君たち、方言は止めなさい、「標準語」で喋りなさい」と言ったため、指導していた先生が、「「標準語」じゃなくて、「共通語」だよ」と言って、その歴史的・政治的背景を解説しました。これも規制されることになるのかな?

 自民党の議員さんたちもファンではないかと思う養老孟司氏が、こう書いています。 「つまり歴史的には、共通了解はまず言語による共通了解にはじまり、論理・哲学・数学による強制了解、自然科学による実証的強制了解へと進んできた。さらに進むとすれば、わからない場合は、わかっていない脳を操作的に変更するということになる可能性はある。これまでのところその始まりは「教育」であり、その終わりは洗脳である。」(『養老孟司の人間科学講義』、筑摩書房、189ページ。)  教育による洗脳から自分たちの教育へと戦うカナダ先住民族http://d.hatena.ne.jp/Don_Xuixote/20140517/1400303430

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   Donさん、Donさんがまず言われてることは、そもそも「政治的」でない事柄があるのか、ということです。この自民党議員・木原みのるは早稲田大学教育学部国語国文学科を卒業しています(このことは後で触れます)。だから少なくとも、この議員は「国語・日本語」とは何か、「教育とは何か」という問題について一度は考え、基礎教養程度は持っている筈だ、だから「国語・日本語」の違いについてきちんと説明してみてくれ、この二つの言葉がどう違うか、その歴史性、現代的意味、その将来につき説明せよ。その際「政治的」でない、木原に分かり易く言うなら「政治的中立性」を担保しながら説明してみてくれ、ということです。
『国語』という用語がどの様に出来上がったかについては、多くの先行研究があります。Wikipediaでも説明があります。少しモノを考え調査する意志があれば直ぐ分かります。

  例えば、Wikipediaには以下の記述があります。
『「国語」という単語は、明治時代に作られた和製漢語であり、この語の創始者については三宅米吉、物集高見上田万年など諸説があるが、1885年(明治18年)に三宅米吉が立ち上げた『方言取調仲間』の趣意書に「我が日本の国語」という表記が初めて使用され、定着した。』

要するにわたくし流に言えば、〈日本(ヤマト)〉が「明治維新」後、天皇制・資本家・官僚国家建設、人民収奪搾取、植民地主義、に向けた基礎を確立する中で生み出された用語です。

 自民党議員の三原順子氏の言われるところによれば、おそらく神武天皇以来の用語だとなるのでしょう。

さて、早稲田大学教育学部で「国語」教育の専門教育を受けた国会議員・木原はこのことをどう説明してくれるのでしょうか。三原順子さんと同じレベルか。それとも明治維新の政治的・経済的・社会的意義と歴史性を《木原なりに》説明してくれるのだろうか。期待していいのだろうか。
 もし木原なりに説明したら、それは「政治的」でないのでしょうか。明治政府は歴史的政治的に如何なる意味を持つのか。

 自民党が主張しその先兵として騒ぎ回る木原の行動・発言の「政治性」がよく分かります。尤も、木原は〈政治家〉なるモノで特別公務員だから政治的発言をすることは許容されているどころか、任務でしょうから、この様に振る舞うのは、私の自由だと言われるのでしょうか。

 そもそも木原は本気で言っているのか。本気ならそれはそれでイイけど。それとも無知なだけか。

 さて、Donさん、続きは未だまだあります。 まあいいです。こんなクダラナイ時間の使い方はもう止めます。

 ただ一言で言うなら、すべては「政治的」であり、「歴史的」です。この中で「中立」「中立性」というモノはないのです。
ただ一定の基礎教養、基礎知識を得るために教育基本法などで「政治的中立性」が要求されているのです。(まあ、これらをDonさんに言うのは釈迦に説法ですが)
最後に「思想の自由」について書いておきたいと思います。
〈思想〉というと大袈裟に感じる人は多いかもしれません。それなら敢えて言いますが、感覚・想念・妄想と言い換えてもいいでしょう。思想は論理的・体系的妄想でしょう。しかし言うまでもなくこの妄想が人類を助けてきたことは、今更ガリレオを持ち出さなくてもいいでしょう。早稲田大学理工学部出身の小保方さんの研究を持ち出すことも不要でしょう(因みに私は小保方バッシングを不当と感じています)。

Donさんはご自身の研究対象である先住民族「問題」という観点から私へのお手紙を締めくくられています。
私は治安維持法の歴史的研究についてここで一言申し上げ締めくくろうと思います。憲法研究者・奥平康弘さんの初期研究は治安維持法でした。東大社研での業績は大きいものです。私は1977年に出たばかりの奥平康弘『治安維持法の研究』などで勉強しました。奥平康弘と言うと最近は、「9条の会」・「平和」ばかり強調されますが、治安維持法の研究は重要です。当に「思想の自由」(日本国憲法19条)、「表現の自由」(日本国憲法21条)の重要性は増すばかりです。今日特に重要なのは表向きの国家権力による〈思想〉規制、弾圧ではありません。〈国家権力〉がおもてに出てこない形での規制、洗脳、調教こそが焦点です。これもDonさんに言うまでもなくDonさんがご指摘の通りですね。テレビでの洗脳、教育はある所終了です。ネットで直接働きかけ、2chなどは最早支配層、電通に代表されるマインドコントロールに乗っ取られていますね。当に『思想の押し付け』にどう対抗するかということが焦点でしょう。これは治安維持法時代にもあったことですが。さて、私のは方策は見つかりません。

ホントウの末尾です。木原みのる議員の学校歴の記載について書いておきましょう。
木原みのる議員は自身の学校歴を「早稲田大学国語国文科卒」と記載しています。Donさんがご指摘の通り、これは『国語国文学科』が正しいのです。実はこの記載には意味があるのだろうと思います。私の身近な方でこの学科の卒業生がいますので想像できます。なお、木原みのる議員の奥様は日本航空株式会社にお勤めでしたが、早稲田大学第一文学部卒業です。これ以上はまあいいや。彼は「敢えて」自分の出身学科について虚偽記載した訳ではないでしょうから(笑)。

長いお手紙になってしまいました。ではまた、ブログ上で。
私は気まぐれですので次はどうするか分かりません。
取り敢えず、佐々木惣一『立憲非立憲』(講談社学術文庫。本体価格860円)の解説文(憲法研究者石川健治)と全国憲法研究会の本を図書館で借りて来て読んでいます。著者の方がたには代金を払わずに申し訳ないと思いますが、これらは知見と「思想」そして考える基礎を与えてくれます、あなたの様に。取り敢えず、今日はさようなら。

 

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