航空自衛隊の次期戦闘機〜ステルス戦闘機選定作業の現状と日米の軍産複合体の動向 ⑴

6月下旬の『ロイター』の記事、7/16付『日経』によると防衛省航空自衛隊が次期戦闘機(F3)の入札を行うための準備が進んでいるようだ。次期戦闘機はいわゆるステルス戦闘機が予定されている。そしてこの戦闘機は国産にするのか、それともロッキードグラマンという米国軍事産業の企業から購入するのか、争いがある。
そこでまず、実情を明らかにするため、ロイターの記事と日経7/16の記事を載せておく。
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この次期戦闘機選定作業は日本政府・防衛省で既に正式決定され進行している。

http://www.mod.go.jp/trdi/research/dts2014/dts2014summary02.pdf

戦闘機選定作業の経緯などは今後書いていくが、もう入札段階だ。日米軍産複合体の中でどの様に決まるのか。

また4兆円といわれる戦闘機の購入費用は『財政難』と言われ、社会保障費の削減が叫ばれ、高齢化が一段と進行すると言われている中で、誰が負担するのか。

「中国の脅威」を煽り、先日も航空自衛隊の元空将織田邦男論文を拙ブログでも検討した。織田邦男元空将の様に『戦闘機命(いのち)派』の空自の幹部と軍事産業(三菱重工業顧問)がペアを組みその儲けのために国民の生活を後退させ軍事産業を潤わせる施策が進行させている。

先日の織田論文もこの日米軍産複合体の計画の一環だと思われる。

 

 




pikoameds.hatenablog.com


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jp.reuters.com


『日本が7月にF3戦闘機の入札準備、総事業費は最大4兆円規模』
[シンガポール 6月29日 ロイター]
防衛省は7月、総事業費が最大で400億ドル(約4兆1100億円)とも言われる次世代戦闘機の入札の準備に入る。海上での領有権問題で中国との緊張が高まるなか、防空体制の強化」を目的とする。

防衛省は計画を進めるに当たり、必要な情報を提供する協力企業を7月5日まで募集。手を挙げた企業になるべく早く連絡し、情報提供を求める予定だ」と、言う。
事情に詳しい複数の関係者によると、防衛省は既に国内の主契約業者となる三菱重工業とともに、米防衛大手ボーイングロッキード・マーチンに対して、F3戦闘機計画への参加を求めているという。
関係者によると、最終決定は2018年夏ごろに下される見込み。この件が機密事項であることを理由に、関係者は匿名での情報提供に応じている。戦闘機の配備は早くとも2020年代の終わりが予定されている。

ライフサイクルコストなどの費用を含め、最大400億ドルと推定される100機のF3の開発・生産計画は、近年の戦闘機計画を上回る規模となり、世界の防衛企業の関心を集めるとみられている。

親密な日米関係を踏まえ、日本は米軍と密接に連動できる戦闘機を優先するため、米国以外の企業が選ばれる可能性は低いとアナリストは分析している。

アジア海域で領有権紛争を繰り広げる中国に対して、日本が制空権を維持するための戦闘機を必要とするなかで、今回の入札は行われる。軍事専門家によると、中国の戦闘機は、米国やその同盟国が保有する戦闘機に比べいまだ性能的には劣っているが、その能力を向上させており、安倍晋三政権にとって安全保障上の課題となっている。

三菱重工が主体となって開発した現行のF2支援戦闘機の代替とみられる、新たな次世代国産機は、日本が購入を決めたロッキード・マーチンのF35のほか、近代化改修が行われているボーイングのF15とともに日本の空を守ることになる。三菱重工業の広報担当者は個別の案件にはコメントはできないと語った。

<次世代戦闘機は輸入か国産か>
日本は西側の防衛企業から既存の戦闘機を直接輸入する事にもオープンで、F15のように自国でのライセンス生産を行いたい方針だ、と関係者は明らかにする。

「われわれが長年築いた日本との協力関係をさらに高めることのできる新たな機会にもちろん興味を抱いている」。ロッキード・マーチンの担当者はロイターの取材に対しメールで回答した。「議論が進むなかで、日本のF3計画について、さらに学ぶことを楽しみにしている」

ボーイングは「日本でのプレゼンスを高める手段を常に模索している。どうやって顧客の防衛ニーズに応えることができるか、話し合いに応じる構えだ」とメールで回答した。

F3計画に詳しい関係者によれば、日本は長年、長距離飛行とミサイル内蔵を可能とする、ツインエンジンを備えたステルス戦闘機の取得に興味を示してきた。
これらの要求を満たす現役戦闘機はロッキード・マーチンのF22だけだが、生産は既に停止されており、日本側の意向にもかかわらず、米国は同機に対して禁輸出の措置を講じている。
このため、日本はF3の設計と製造を国内で行う可能性が高い、と事情をよく知る関係筋は語る。ただ、これは計画費の高騰を招く。開発費の増加は、国家予算の重荷となるため、日本にとって障壁となる。ただ、日本政府が昨年、長年維持していた武器移転を解除したことで、将来的に輸出することでコスト軽減を図る可能性もある。

ボーイングロッキード・マーチンのほかに、F3計画に参加する可能性がある企業には、ユーロファイター・タイフーンを製造・開発した企業コンソーシアムがある。これには、エアバス・グループ と英BAEシステムズ、伊フィンメッカニカが含まれる。最近、戦闘機グリペンの最新型を公開したスウェーデンのサーブも参加の可能性がある。 ユーロファイターの企業コンソーシアムを代表し、エアバスの広報担当者は、「常に日本政府と日本企業と定期的に連絡を取って、われわれの対応能力や協力の可能性について話し合っている」と述べた。
サーブの広報担当者はコメントしなかった。

( 日経7/16の記事)
『米ボーイング、ステルス戦闘機で三菱重工との共同開発提案  』
 【ロンドン=花房良祐】米ボーイングが日本政府と三菱重工業に対し、航空自衛隊のF2戦闘機の後継機について、ステルス戦闘機の共同開発を提案していることが分かった。英国の航空展示会「ファンボロー国際航空ショー」でもボーイングは日本側とF2後継機について協議した。中国空軍の近代化が急速に進むなか、F2は2030年代に退役するとみられており、後継機の選定の行方が注目されている。

 ファンボローでボーイングの防衛部門のバイス・プレジデント、ジェフ・コーラー氏が日本経済新聞の取材に応じた。F2後継機に絡み、「(共同開発の)可能性について日本政府や三菱重工業と話した」と述べた。一方、レーダーや電子戦用の高度な軍事技術の米国外への移転は米国政府の承認が必要。「日本が米国の技術を望むなら、日米の政府協議を早期に始める必要がある」との見方を示した。
 防衛装備庁は6月、F2後継機の購入で情報提供企業を募集。ボーイングも応募した。

 F2の後継機は約100機を調達する方向で、18年度にも調達の方針が決まるもよう。三菱重工はF2後継機を見据えて国産ステルス実証機を開発中で今年4月に初飛行した。ただ第5世代機に必要なステルス性能以外に、高性能レーダーや電子戦用の技術開発は簡単ではない。開発費は1兆円規模に上ると指摘されている。このため米国との共同開発の可能性が注目されていた。

 F2は米ロッキード・マーチンのF16をベースに1990年代に三菱重工などを含め共同開発した経緯があるだけに、ロッキードも営業活動を進めている。航空自衛隊の戦闘機を巡っては、すでにF4の後継機にロッキードのステルス戦闘機F35が決 まっている。
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO04938170V10C16A7TI1000/

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