〈日本国憲法第2条〉皇位の世襲と承継(+コメント欄)

、まず問題の立て方を問題にしたい。
現行憲法、日本の社会・国家制度は第ニ次世界大戦の中で生まれた反ファシズム・人間解放の流れの中にある。したがって「反ファシズム憲法」(影山日出弥・憲法研究者)を維持発展させるという方向で問題を立てるのが妥当だろう。(『人類普遍』(憲法前文)の道)。

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日本国憲法第1章

第ニ条 皇位世襲と承継

  皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範 の定めるところにより、これを継承する。

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⑴ 2016年8月8日午後、平成天皇が自身の「地位」(憲法第2条)に関連して発言した。その発言の趣旨は「高齢化社会において」「生前退位」の制度を設けて欲しいという点にある。

⑵ ❶ 天皇の「生前退位」の問題は、一方で、天皇の肉体的・精神的生存に関わる事柄である(ただし、ここでは天皇の「人権・権利」という用語は使わない。議論が混乱するからだ)。
❷ 他方で、この問題は「国民主権(人民主権)」(日本国憲法第1条、前文)に関わる問題である。

現在、結局この両者の観点からさらに様々な分岐を生じながら、いろんな方向から議論されていると言ってよいと考える。(例えば、人間的公務員「天皇」制のために(2) - hajimetenoblogid’s diaryを参照されたい。)

⑶ この問題・議論はポスト資本主義社会、直接的には「安倍ファシズム」とも言われる日本型資本主義社会のあり方と人民側からの反撃の問題と関連していると考えている。私は現時点での喫緊の《憲法闘争》という観点から検討が必要でその観点から論点を整理し、人民サイドの反撃・前進をしようと訴えたい。

、つぎに支配層の『世論』作りの動向(問題の立て方)について述べておく。
⑴ 一つの方向としては《ヤッパリ》こういう問題の立て方で来たというものだ。フジ産経グループの「意見」動向だ。露骨な現行憲法改悪・破壊計画の一環であろう。

〈天皇〉「生前退位」の意向示す。【コメント欄も見て下さい】 こうなるであろうことは26日前の私のブログのコメント欄で既に指摘している。この憲法破壊工作は憲法9条破壊、日本国家改造計画として進む。それでいて、落とし所は、結局、2020とその後の人口減少社会に向けた「官僚的ニュートラルさ」小狡い帝国主義者(大企業本位)のやり口だ。(「讀賣新聞」的方向性)

私に言わせれば、日本資本主義社会での分配と所有のあり方を変更することが彼らの最終目標だと考える。


(引用)
「生前退位」可能となるよう改憲「よいと思う」8割超 FNN世論調査
フジテレビ系(FNN) 8月8日(月)19時32分配信

「生前退位」が可能となるよう、憲法改正をしてもよいと「思う」人が、8割を超えた。
「FNNが7日までの2日間実施した電話による世論調査で、天皇が、生前に天皇の位を皇太子に譲る「生前退位」に関し、政府のとるべき対応について尋ねたところ、「『生前退位』が可能となるように制度改正を急ぐべきだ」と答えた人は、7割(70.7%)だった。
「慎重に対応するべきだ」と答えた人は、2割台後半(27.0%)だった。
今後、「生前退位」が可能となるように、憲法を改正してもよいと思うかどうかを聞いたところ、8割を超える人(84.7%)が改正してもよいと「思う」と答え、「思わない」は1割(11.0%)だった。」(引用終わり)http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20160808-00000744-fnn-sociより

 

もう一つは、「讀賣新聞」「日本テレビ」の『世論』工作の動向だ。これは官僚的ニュートラルさで巧妙な日本型ファシズム・日本国家改造計画の一環(官僚主導型)と私は判断している。彼らはいわゆる「民主的議論」が混乱の元だと判断し、《有識者》による議論さえも行わず、密室の《皇室典範改正準備室》の官僚組織で検討する道を選ぼうとしている。
 http://www.news24.jp/articles/2016/08/08/04337477.html?utm_source=Yahoonews&utm_medium=relatedarticles&utm_content=337500&utm_campaign=n24_acquisition
(引用)
一、“生前退位”が難しい理由
 現在の皇室制度では、天皇陛下の意思による生前退位は、できない事になっている。制度改正をして生前退位を可能にする場合は、以下のような問題点が指摘されている。
(1)憲法との整合性
 国民の総意に基づく象徴としての地位を、天皇陛下が自発的、恣意(しい)的に退位することは、政治的行為にもつながり、憲法の理念に反するという指摘がある。
(2)意思に反した退位のおそれ
 また、生前退位を認めると、天皇陛下ご自身の意思ではなく、なんらかの政治的な思惑で、意志に反して強制的な退位に追い込まれかねない問題点もある。
(3)二重権威への懸念
 退位した天皇陛下が、その後も力を持ち続け、国家に二重の権威が生まれ、国内に争いを生みかねないという、現在の皇室制度はとても考えにくいが歴史的に見た場合は、この問題が指摘されている。また。ある関係者は「もし天皇陛下が退位されて、いまの皇太子さまが即位された場合、国民にとって、“象徴”がお二人並び立つようにも見えないか」、そういった問題も指摘されている。
二、「恒久法」なのか「一代限りの適用」なのか
 生前退位を実現するためには、以下の2つの道筋がある。
(1)皇室典範の改正(恒久法)
 まずひとつ考えられるのは「皇室典範の改正」。これはずっと続く恒久法だが、ただこれは、検討分野が多岐にわたり、「どんな状況で可能にするか」「どんな手続きが必要か」など相当大がかりな議論になり、時間もかかるとみられる。さらに、憲法との関連性まで議論し始めると、結論を出すのは極めて難しいとみられる。政府と国会それぞれに強い慎重論がある。
(2)特例法(一代限り)
 そこで出てきたもうひとつの道が「特例法」で、これは今の天皇陛下一代限りを例外とする法律。ただ、やはり、理論的には憲法との整合性など問題が残るという指摘もあり、確実な決着ができるかどうか手探りの部分がある。
三、“生前退位”が可能になるシナリオ
 考えられる今後のシナリオのひとつをまとめた。
(1)安倍首相、コメント発表
 ↓ 世論の動向見極め
(2)政府(皇室典範改正準備室)で検討
 ↓ 有識者会議?
(3)国会で関連法案審議?
 ↓ 皇室典範改正? 特例法成立?
(4)「生前退位」可能に?

四、(現在の到達点と今後の展開)
安倍首相は8日、コメントを発表した。今後、1か月ぐらいは世論の動向を見極めていきたいだろう。
 そして、すでに設置されている皇室典範改正準備室で検討を進める方針。
有識者会議の設置も取りざたされているが、政権幹部は消極的。というのも、有識者会議での議論になると、例えば女系天皇の是非を巡る議論などに火が付く可能性もある。有識者同士のみなさんの考え方に大きく差があるために、メンバーの人選ひとつをとっても非常に難しいと考えられているからだ。
 もし、有識者会議で答申がまとまって、国会で政府提出の法案が審議され、必要な制度改革が整えば、「生前退位」が可能になるという道筋は考えられる。

(この日本国憲法第ニ条は長くなりすぎたので、次回に続けます。)

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