〈日本人論〉第2回「おまえら、日本人じゃないんだから、国へ帰れ」。について

 「お前ら、国へ帰れ」「日本人じゃない奴らは国へ帰れ」という発言があります。今日はこの発言に関する疑問を取り上げてみたいと思います。

まず、そもそも「ある人」が「日本人」かどうかをどのような基準で判断するのでしょうか。


)いわゆる「血」なのか。あえて言えばDNA と言い換えてもいいでしょう。ある人が「日本人か否か」を「血」で決めるというのは生物学的判断基準です。
)それとも「日本人かどうか」を決める判断基準は後天的なものを基準にするのか。
❶社会的経済的生活基準としては次のようなものが考えられます。親の居住地、三代前(五代前でもいいのですが)まで「日本」という地域で生まれた人に限るか(例えば「江戸っ子」の決め方)。経済圏・文化圏が「日本」という地域にあればいいのか。「生活風習」が「日本人らしい」ことか。
❷何らかの日本(人)イデオロギーにより決めるのか。
❸国法・国籍法で「日本国籍」を保有しているか否かで決める(日本国憲法10条、大日本帝国憲法18条。米国憲法修正第14条第1節参照)。なお、日本国憲法10条は国籍要件について具体的な要件を示していないが、当然、日本国憲法の各条項の文言趣旨に反することは許されないと解される。

……………………………………………………………………………………

日本国憲法 第10条 日本国民たる要件は、法律でこれを定める。

大日本帝國憲法第18条 日本臣民タルノ要件ハ法律ノ定ムル所ニ依ル
第19条 日本臣民ハ法律命令ノ定ムル所ノ資格ニ応シ均ク文武官ニ任セラレ及其ノ他ノ公務ニ就クコトヲ得
第20条 日本臣民ハ法律ノ定ムル所ニ従ヒ兵役ノ義務ヲ有ス

…………………………………………………………………………………

 さて次に「国」へかえれ、という発言の「国」とはどこ・なにでしょうか。
出生地か。親の出生地か(先祖~どこまで遡ればいいのか)。「血」の戻るところか。
 この様な発言をされる方は、「国へ帰れ」と言います。そもそも「国」であって「くに」ではありません。また「地域」に戻るのでしょうか。例えば「台湾」は現在の扱いでは「国」(「主権国家」)ではありません。そうするとそこに戻るにはどうしたらいいのでしょうか。

 

 さらに「自主的に」「国」に帰らなかったら、どうするのでしょうか。
銃殺しますか。私刑にしますか。「国法」に基づき刑罰を科しますか。民事的に処理するか。行政的に処理しますか。それでも法律は必要です。新国籍法・新入管法を作りますか。(だれが?自民党日本維新の会公明党…)。はて。

 f:id:pikoameds:20160904025609j:image

《出典元》

 

Statements | World Peace Councilのリンク先です。

 《まとめ

「日本人じゃない奴は国へ帰れ」という発言には少なくともこれだけの疑問点があります。
 もちろんこれらの発言は、あたかも「空気」のような顔をしてなされます。しかしこれらの発言は、もともとは一定のイデオロギー・思想体系に基づくものです。いろんなバリエーションがあるので「空気」として処理されてしまいますが、一定の「思想」「イデオロギー」「日本人論」に基づくものだと私は考えています。

 

⭐️⭐️⭐️