憲法第9条改正私案…やり返す思想の拒否

現行の日本国憲法第9条を、憲法第96条の規定に基づいて「改正」することを筆者は提案します。
まず現行憲法第9条と筆者の改正私案を列記します。

【現行日本国憲法 第2章 戦争放棄 第9条】 
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

改正私案 日本国憲法 第2章 戦争放棄 第9条】
1  日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2  前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。

国の交戦権は、これを認めない。

✳︎---✳︎---✳︎

改正前後で両者の文言は一文字も変えていません。読んでいただければわかる通りです。
筆者の憲法改正提案は現行の憲法の文言を現在の主権者が国民投票で確認し、21世紀約十七年の現時点で日本国憲法第9条を日本の国家意思と確認・創造することです。

 

----✳︎

現時点の国際情勢の在り方に反対し【古くて、新しいもの】を提案・創造しようではないか。
アジアにおいて核武装していると云われている国々が北朝鮮の他にも何か国(パキスタンイスラエル)、その他核兵器保有の疑惑ある国が幾つかあると云われています。米・英・露・仏・中・印の6ヶ国は、核武装し、彼らの核兵器を担保に「抑止力理論」なるものを採り、支配均衡の世界を作りだしています。この支配・均衡のゲームに積極的に参加している為政者は恐怖の均衡を利用しています。日本の為政者もこのゲームに参加しています。日本の為政者は米国と「同盟関係」で核兵器保有と同様の利益を得ようとしています。

この中で我々民衆はゲームに無理矢理参加させられています。勿論、このゲームに積極的に参加している為政者にとってもこのゲームの中で恐怖の均衡を利用するのは容易ではありません。しかし我々民衆はこの恐怖の均衡を現実主義の名の下でみせられ動員されています。

しかし我が国が核武装を放棄し、やられてもやり返さない、そういう覚悟を決めて生きる、という思想・姿勢を敢えて世界に示し、抑止力理論、つまり支配・被支配の連鎖を断ち切るという意思を世界に示し、軍事同盟を拒否するという態度をとる。これが民(たみ)の思想と行動だ。特に核兵器の時代においてはそうだ。筆者はそう考えます。

----✳︎

また、この改正私案のメリットは、従来保守派が主張している「押しつけ憲法」論を封じ込め、かつ現在の主権者の国民意思も確認できることにあります。
所謂「押しつけ憲法」論は筆者の考えによれば唯の言掛りです。ただ同時に「押し付け憲法」でないと主張する、筆者が支持する見解・論理も、法理的には疑問が残らざるを得ない。したがってここで憲法9条を「改正」することで一部保守派の不毛な議論は封じ込めることができます。そして現実的にも法理上も「国民総意」の日本国憲法を確認することができます。そして今後何年、何十年程度かわからないが、「憲法改正」という愚論を封じ込めることができます。
これが最後の機会かもしれない。もしこの機会を失えば日本人は自律的に決められないでしょう。そしてこの改正案が否定されるならば、それはそれでやむを得ないでしょう。民衆(統治される側)が自ら憲法第9条を否定した、ということだからです。

----✳︎

その上で現在の自衛隊については平和貢献隊(平和創造隊)として当面存続させる。暫時的解消させる。経済的・雇用上の問題もあるからです。世界に何らかの貢献が必要かもしれないからです。

----✳︎

上記のプランについては、財界なども賛成しうる可能性があります。このプランに反対する財界人がいるなら、彼らは日本反動勢力、世界の核兵器利用・かく乱勢力に賛成するものでしょう。戦後、フィクションの部分があったにしても、日本が曲がりなりにも「平和経済」の下、生きてきたことを正面から放棄・敵対するものです。日本財界はそれでいいのか。被統治者=民衆に敵対する勢力になっても構わないという明確な覚悟をもっているのか、日本財界はそれでも存続しうるのか興味深い。

----✳︎----✳︎----✳︎----✳︎----✳︎----✳︎----✳︎----✳︎----✳︎

このような提案は数次にわたり、色々なところで行われています。憲法確認運動、平和創造隊(平和貢献隊)構想など古くからある。だから以上の提案は筆者の専売特許ではありません。現時点で資料をあたり先行する意見を確認する時間は筆者にありません。だがそれにも拘らず、いま以上の提案をしたい。

この提言が生きる世界が来るのか、不明です。君のモノでない日本社会を人質にとってくだらない実験をしようとするのかということが云われるでしょう。他方で運動論的に適切でないという批判もあります。また理論的に綱領(政綱)と憲法は違うとも言えます。しかし政綱的憲法があってもおかしくはないと筆者は主張します。

 

現行の日本国憲法第9条を憲法96条の規定に基づいて、以下のように「改正」することを筆者は提案します。
改正日本国憲法第9条私案
1日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

(2017/5/11記) 

広告を非表示にする