『かえる日記』あとがき

筆者の『かえる日記』を2018年4月10日から再公開いたします。


この『かえる日記』は、2015年11月から2017年8月まで、①日々のニュースの中から自分が気になるものについて、「自分はこのニュースをこう見る」という観点から、②できるだけ毎日「日記」のように書く、という方針で、書き続けました。

その間、何回か断絶がありましたが、回数にして451回書き、「はてなブログアクセス解析」によると皆さまから18万8,658ビューのアクセスをいただきました。(ただ幾つかの記事は公開後取下げていますので、書いてupした数はもう少し多いです。)


筆者本人は『かえる日記』の不十分性に嫌気がさしており、筆者はこの『かえる日記』を2017年8月の三浦瑠璃氏に関する短評を最後に書くのをやめていました。

2017年11月頃からは、事柄の本質に迫るための筆者の能力が不十分であり、修正校正の労力や時間も十分採れず、『かえる日記』に自分が納得できないため、本ブログを「非公開」にしていました。


ところが最近筆者、病気が明らかになり、腫瘍切除・治療を優先することし、このブログを含めて今後の新しい日常をどうしようかと考えました。

そしてこの『かえる日記』については、字句の訂正等せずに再度公開することにしました。
何かの役に立つこともあるかもしれないという願望からです。
たとえ他の方の「役に」立たなくとも自分の記録として公開して置いておくのもいいかと思っております。人生、所詮自己満足で好し。
また、ツマラない記事でも、コメント欄を通して、多くの方々に支えられ書き続けてきたことが分かります。そのコメントを非公開のまま放置しておくのは、皆さまの善意を無にしてしまうことになると思ったからです。

 

つぎに2015年11月から2017年8月の『かえる日記』を書いていた時期の特徴について、メモをしておきます。


この時期に先立ち、国内では秘密保護法が制定され、軍事行動基本法という一連の法律が改定・制定されました。(政府自民党公明党はこれを「安保関連法」と称し、反対派は「戦争法」と呼びますが、筆者は(日本国家)軍事行動法と呼ぶのが適切だと思います。)
いわゆる共謀罪規定を含む治安対策法規が改悪されました。


東アジア情勢では、中国の覇権拡大が目立ちました。筆者から見ると、中国の政策はまさに資本主義的、覇権的支配であり、防衛的人民的と評することはできません。
北朝鮮は客観的には米国の軍産複合体の傀儡として動いていると筆者は評価しています。傀儡ぶりは北朝鮮当局の意図か繰られているのか、筆者は知りません。


日米関係は一応、安倍政権とオバマ政権、トランプ政権と「連繋」しつつ、東アジアの『秩序維持』を継続していく方針が実行されています。その内実は独占資本と官僚組織による既得権益の維持拡大、再分配と評して、間違いないでしょう。


様々なメディアが関与し、オリンピックなどを通して利益再分配拡大と相互の闘争がなされているのが現状でしょう。

 


『かえる日記』の内容の整理をしておきます。これは、上記の時期の筆者の問題関心の所在でもありました。


1)憲法憲法闘争に関する記事(改憲情勢を含む)
2)日本右派勢力(国家中心志向の人たち)の思考行動批評~田母神俊雄氏、桜井よしこ氏、橋本徹氏の一連の行動、小池都知事と希望なき会派「希望」など
3)稲田朋美氏(自民党議員・元政調会長・前防衛大臣)の思想と経歴行動批判
4)教科書採択リベート問題~文部省の在り方/思想の自由の侵害のされ方・讀賣新聞などによる情報コントロール
5)最近の「治安」政策(国民敵視政策)~共謀罪東京五輪関連~国家の暴力的機能の拡大
6)自衛隊防衛省関連
  ① 日米共同訓練
  ② 日豪・日英共同訓練、潜水艦売却
  ③ 海上自衛隊に「海上警備行動」命令を発するな。
  ④ 航空自衛隊元空将・織田邦夫氏論文批判
  ⑤ 陸上自衛隊の内部事情~元東部方面総監「ロシアスパイ事件」真相と顛末は?
7)北朝鮮ミサイル発射問題と日本政府に対する東アジア情勢の緊迫化阻止要求
8)天皇制~天皇退位と関連して
9)刑事手続きと国民の権利・刑事裁判
10)アイヌ民族「問題」その他民族問題について~支配抑圧と同化政策


細分化すればもっとありますが、大まかな関心は上記の様になります。
「この国」の在り様(反全体主義・議会制民主主義)と人民の権利自由、憲法守れ、です。


同時に筆者(わたくし)にとっては、上記の状況のなかで「どう生きるか」ということが課題でした。それがこのブログの意義でもありました。


しかし『かえる日記』には、つぎの大きな不十分性がありました。
 
一つは、ポスト資本制に向けた構想と展望がないということ
もう一つは、軍(国家)の暴力・支配の解体、解消、コントロールに対する展望がないこと。
結局、自分(筆者)がなしうること、考え得ることを突き詰めきれてないことでした。


こういった不十分性に嫌気がさし、このブログを非公開にしておこうと思っていたのですが、2015年11月頃からの自分の記録として公開状態にしておくことに何らかの意味があるかと考え、再公開することにしました。


さてこの時期にはそれなりに本、相当数のブログ意見を読み、考えました。多くの知見、に接することができました。
尤も大西巨人氏の著書を格安で古書店で購入し、マルクスの『資本論』を再読しようとしましたが、部分的に手を付けただけでした。しかしそれでも学ぶことは多くありました。その他ケインズなども含めて社会科学の本を久しぶりにかなり読めました。この時期を自分としてはそれなりに過ごせました。


さて、もし憲法を学ぶ人がこのブログに偶々立ち寄られることがあれば、その方たちに一言を申し上げさせてください。


憲法は一面、一定時期までの階級階層の闘争の法的産物です。例えば、日本国憲法は1946年までの世界と日本の社会の進展の結果を「法規範」という形式で規定したものです。そこまでの人類の進歩とたたかいの結果です。さらにそこから新しいモノが発生しています。ここに憲法の「進歩性と保守性」があります。


憲法の基礎は、社会、「国家」、さらに「人間」です。人間と人間の欲望をよく知りその制御と発展に尽くす、実践と理論です。


「国家論」に関しては、若くして亡くなった憲法研究者・影山日出弥氏(1933〜1976、名古屋大)の業績と大薮龍介氏(1938/11生〜 、九大卒・富山大・福岡教育大教員)のブログを参照すると多くのヒントが掴めるでしょう。


また現代の国家・戦争を考え抑止するために、現代国家、社会を観察し、変革しようとする人たちにとって、ルーデンドルフ『総力戦』は有用で学ぶことが沢山ある著書です。その翻訳・解説は、伊藤智央氏がされています。
ルーデンドルフ『総力戦』においては現代の独占資本、金融資本の在りよう(の一部)が的確に描かれていると思います。翻訳も分かりやすく解説も丁寧です。筆者の読み方は訳者の意図とは違うかもしれませんが、独占資本のやり口を知るのにとても有用です。また、資本制社会をかえる(変革)するという意図でなくとも、本書は教えてくれることが沢山あります。人間の支配欲について教えられます。


それから2017年8月にこのブログに書いた三浦瑠璃氏に関する短評(『三浦瑠璃』的なもの)に関連して、書いておきます。
そこで筆者は三浦氏を現代型(現在日本型)のファシストとして紹介しています。この評価自体、わたくしは間違っていないと思います。しかし上記短評では不十分です。ですから、その稿は一度取り下げておき、後日(病院からでたら)、できれば改めて書き直すつもりです。
ただ次のことは言っておきたいと思います。


三浦瑠麗は『シビリアンの戦争  デモクラシーが攻撃的になるとき』という自著(2012年、岩波書店刊)の「序」冒頭でつぎの様に問題提起しています。


「シピリアン(文民)が軍を抑えなければ、軍は暴走し、ときには戦争へと国を引きずっていくだろう。デモクラシーにおいてシピリアンが軍をしっかりコントロールしてさえいれば、攻撃的な戦争を自ら進んで始めることはない。果たしてこの命題は正しいだろうか。」


そして、同氏は上記の著書でこの「命題」が誤っているということを「論証」しています。


シビリアン(文官、「政治家」)と軍(米軍や自衛隊、あるいは例えば現時点では「狂人」マチス)との関係を一面的に考えている俗流思考(志向)は蔓延しています。その意味でこの問題提起の立て方に意味はある、研究対象として十分成り立ちうるでしょう。


しかし根本はここにあるわけではないでしょう。三浦氏自身、そのことは了解している(同署p254など)筈です。だからこそ彼女は現在のマスコミなどでの活動をしているのでしょう。


わたしに言わせでば、「現代型」の社会・国家での具体的意志決定が誰の利益に基づいてされているか、そして「我ら」は「われら」のケルンを自衛隊・軍(当然防衛省)の中に作ろう!、とだけ現時点では申し上げておきます。

 


最後に『はてなブログ』でブログをお書きになられている皆さまにお礼を云わせてください。
皆さんから、多くのことを教わりました。とてもおおくのことを学べました。
本当は、各ブログについてお礼など含めて具体的に個別に書き残しておきたいことが多くあります。
しかしそれらの皆さまにご迷惑・失礼になったり、不公平になると困りますので、それはやめておきます。


繰り返しですが、お一人おひとりに感謝いたします。ありがとうございました。


では、また。   ただのかえる
2018/4/10

 


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メモ


最近、日報「問題」と「日本版海兵隊」始動〜日本自衛隊初の上陸部隊」の話が出ていますね。
【補遺】としてメモを残そうかと思いましたが、誰かやるだろう。
https://jp.reuters.com/article/jp-marine-idJPKBN1HE072


hmちゃん、お誕生日おめでとうございます。
D さん、お変わり無いようですね。では。