自衛隊の弱点と「安保懇」  自衛隊に逆風を

現在の自衛隊の最大の弱点(の一つ)は定員充足率が低下しているという点だ。
自衛隊員、特に「士」、「曹」という階級の兵士のなり手が減っているのだ。


例えば海上自衛隊の潜水艦の運用でも兵員が減少してきて困っている。潜水艦その他戦艦の運用は実際には「曹」と呼ばれる階級の下級兵士(自衛隊員)がいなければできない。また陸上での整備要員や電子装置の利用運用さらに米軍との通訳なしでの会話などの能力が必要となる。さらに潜水艦では長期間海中に缶詰にされ同じ兵員と24時間顔を合わせているのでストレスが溜まる。一種の拘禁症状が出ると思われる。防衛医大出身の精神科医がどの程度乗り込んでいるのか不明であるが兵員の精神状態の健康管理は容易でないはずだ。
このような海自の兵員不足のため海自では女性兵士(自衛隊員)を潜水艦乗員に活用しようとしている。なおこれは「女性活用」であり男女平等(憲法14条)とは全く関係ない。


また空自でも女性パイロットの育成利用をしている。実際に女性の戦闘機乗りが配備されている。戦闘機ではGがかかり母体に悪影響があるのは想像に難くない。それでも女性兵士をパイロットに使わざるを得ない状況にあると思われる。なお空自の場合従来から空自を離れ民間飛行機会社に高給で入るという抜け道が指摘されている。

 

このような定員充足率の低下は防衛省自衛隊自身が認めており「危機感」を持っていると思われる。
定員充足率が低下して彼らが危機感を持っていると云うのは防衛白書防衛省のHPからわかる。

 

さて今回の安保懇では陸自の縮小というテーマが出るだろう。陸自を縮小し海自空自に回したり宇宙軍創設という愚劣な話が出るだろう。
だが本当の問題は定員充足率が低下して兵器(潜水艦、戦闘機、戦車など)の運用が困難になってくるというのがメインになるだろう。


兵員の充足率の低下が生じる理由の一つは少子化だろう。同時に景気循環で最近の「好景気」で(実は似非インフレもどきであり国民大衆の低賃金・生活の劣化なのだが)民間で雇用が見つかるので「自衛隊なんかに行きたくない」というのが本音だろう。
また確かに東北での311地震自衛隊が「活躍」し国民の生命を「守った」ように見えた。また景気が悪かったこともあって一時自衛隊への就職は多少「人気」があった。しかし「安保法」・集団的自衛権論議の中で日本の自衛隊の評判が芳しくないのがはっきりした。その中でなんでわざわざ自衛隊なんぞにはいるのだ。


こういう状況で安保懇が行われる。
これに協力する「関係官庁」は実は定員充足率の低下を何とかしてくれ、給料upや勤務条件upの要求が水面下で出てくるはずだ。


反軍事反軍国主義勢力は自衛隊の定員充足率を上げさせないという闘いをしよう。


安保懇の意見交換では、日本が自立して国を防衛をする方策を考えるべきだという安倍日本帝国主義自立路線を後押しする意見を述べたメンバーがいるようだ。(注1)
おそらく自衛隊防衛省の目論見は上記のような兵員問題であろう。反軍事反軍国主義勢力は安保懇が徴兵制を目論でいるとか「徴兵制反対」闘争などに向かってはいけない。広く国民的に軍(自衛隊)に逆風を吹き付ける運動を作りだそう。時には自衛隊員・兵士に日本人としての連帯性も訴えながら(ただの嫌がらせでなく)反軍反軍国主義運動を展開しよう。

 

(注1)

「○ 安全保障の基本は自力であり、同盟についても、我が国自身で
どうするのかをもう少し議論することが必要。
○ 同盟はどんなに強くても運命共同体ではなく、相互が重要と感 じるための魅力化が重要。同盟関係の中で我が国がより主体的に 関与していくことが必要。」

 

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*昨夜メールでお知らせを下さった方に感謝致します。